院長・スタッフコラム : エネルギー
立春
こんにちは、荒木です。
今年の2月4日(土)は、立春でした。
まだまだ寒い日が続きますが、暦の上では春になりました。
古典の黄帝内経素問の『四気調神大論篇』に
春三月.此謂発陳.
天地倶生.萬物以栄.
夜臥早起.広歩於庭.被髮緩形.以使志生.
生而勿殺.予而勿奪.賞而勿罰.
此春気之応.養生之道也.
逆之則傷肝.夏爲寒変.奉長者少.
とあります。
詳しい解説については、色々な本が出版されているので、それを参考にして下さい。
この文章の中に発陳という単語があります。
東洋学術出版社『黄帝内経素問上巻』の注釈によると、
発陳ー陳(ふる)きを推し出して新しきを出すという意味。
また、燎原『漢方用語大辞典』によると、
発陳【はっちん】ー陽気が生じ、春の到来をつげること。
と、あります。
春には、冬の間閉じこもっていた生命が、上に向かって芽吹いてきます。
人間も、自然の一部です。
人間の場合は、気が昇りやすくなります。
昇ること自体は、自然なのですが、それが過剰になると、カラダの不調を起こしやすくなります。
例えば、
肩こり
頭痛
耳鳴り
めまい
花粉症etc…
症状としては、カラダの上部の変調を起こしやすいです
(逆に足腰等、体の下部が弱る事もあります)
毎年、春先に体調が悪くなりやすい人は、過剰に気が昇りやすくなってるかも知れませんえっ
ただし、悪いことだけではないですよ。
新しい事を始めるには、エネルギーが必要です。
春には、そのエネルギーが満ち溢れています。
先ほど書いた発陳という単語から、そのエネルギーを感じないでしょうか?
参考文献:現代語訳◎黄帝内経素問 石田秀実監訳 東洋学術出版社
漢方用語大辞典 創医会学術部主編 燎原
文:荒木かおり